株式会社エレステ警備保障 橋本様(指導課 課長)
エレステ警備保障では、交通誘導警備、巡回警備、雑踏警備、施設警備など、多岐にわたる警備業務を展開しており、地域のインフラや施設の安全管理において重要な役割を担っています。特に、高齢の警備スタッフが全体の約三分の一を占めていることから、スタッフの健康管理や認知機能維持にも積極的に取り組んでいます。
今回、同社では現場スタッフの認知機能検査の促進を目的として、『認知機能セルフチェッカー ライト版』の社内導入を決定。警備業務の質と安全性を図るため、社内での検査体制の構築と定量的なデータに基づく健康管理の実現を目指しました。
------- 警備業界では、定年退職後に再就職する方が多く、当社においても、約600名の現場スタッフのうち約三分の一が70代以上という状況でした。そのため、以前から現場スタッフの認知機能維持に関心を持っており、必要に応じて医療機関で認知機能セルフチェッカーによる検査を実施していました。
しかし、とある現場スタッフが認知症の進行により業務遂行が困難になった事例をきっかけに、より効果的な対策の必要性を感じ、全スタッフへの定期的な認知機能検査の実施を検討するようになりました。
------- 特に課題となったのは、約100名以上のスタッフが個別に医療機関で検査を受ける場合のコストでした。そこで、社内で手軽に検査を実施できる仕組みを検討した結果、認知機能セルフチェッカーがそのニーズに合致しました。
導入にあたっては、約5分で検査が完了するという利便性と、コスト面のメリットから、警備業務の合間でも手軽に検査ができる点が決め手となり、スムーズに導入が決定しました。
-------- 『認知機能セルフチェッカー』は2台導入し、1台あたり3営業所対象に1ヶ月ごとのローテーションで運用しています。検査の対象は、主に70代以上の高齢スタッフとしており、認知機能に不安を抱える60代のスタッフも検査を希望すれば、検査を受けることができます。
スタッフによっては、現場へ直行直帰して営業所へ立ち寄らない場合もあるため、検査の実施にあたっては特定の時期や時間帯を設けず、スタッフが営業所へ立ち寄った際に随時受検する形式を採用しました。認知機能に不安を抱える60代のスタッフです。
検査を受けて点数が低いスタッフには、専門医の受診を促し、後日診断結果を報告してもらうとともに、激しい業務から比較的負担の少ない業務へと配置転換をすることでスタッフの安全面にも配慮をしています。
1.定量的なデータを活用し、医療機関への受診を促しやすくなった
------ 以前は、現場スタッフに認知機能の低下が疑われる場合でも、主観的な判断に頼ることが多く、医療機関の受診を勧めるのが難しい状況でした。
しかし、今回『認知機能セルフチェッカー』を導入したことにより、明確な数値データをもとに説明できるようになり、スタッフへの適切な対応や受診勧奨がしやすくなりました。
2.予約不要で、業務の合間に柔軟に検査を実施できる
------ 医療機関での検査とは異なり、『認知機能セルフチェッカー』は予約の必要がなく、現場スタッフが営業所に立ち寄ったタイミングで受検できるため、通常の業務に支障をきたすことなく、必要な検査を実施できる点が好評でした。これにより、現場での負担が少なく、スムーズな運用が可能になりました。
3.高齢スタッフの健康管理の意識向上
------ 定年後に再就職するスタッフが多い環境の中で、70代以上の高齢スタッフを中心に認知機能のチェックが行えることで、自身の健康状態への意識が高まり、早期発見・早期対策のきっかけになりました。
今まで認知機能の低下を指摘される機会が少なかったスタッフにとっても、客観的な指標を得ることで、より健康管理への関心を持つきっかけとなっています。
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